神鋼鋼線クレド

一人ひとりの社員の声で、これからの神鋼鋼線工業を創っていく。「神鋼鋼線クレド」創造プロジェクト

多様な従業員が集まって構成される企業が持続的に成長していくためには、価値観を共有し、同じベクトルに向かって全員の力を結集することが必要です。しかし、事業環境が急速に変化し、日々新しい課題に直面しながら仕事に取り組んでいると、一人ひとりが目の前の仕事で精一杯になり、それぞれの思いがすれ違ってしまうこともあります。神鋼鋼線工業では、今、改めて私たちが大切にしていきたい価値観とは何かを従業員全員で考え、社内外に宣言する「神鋼鋼線クレド」を創りました。総勢100名を超える社員が参加したこのプロジェクトについて、中心的な役割を担ってくれたメンバーに集まってもらい、4拠点をつないだテレビ会議による座談会で振り返ってもらいました。

座談会
参加者

  • 佐藤健次(写真左)尼崎事業所 基幹職技能系列(製造・監督職)
  • 益子麻子(画面左上)東京支店 基幹職事技系列(総務)
  • 安部弘訓(画面右上)大阪支店 総合職(営業)
  • 深井敦史(画面左下)二色浜事業所 管理職(製造)
  • 松江慎一郎(写真右)本社 総合職(経営企画 ※プロジェクト事務局)

Q1. プロジェクトを振り返っての率直な感想は?

松江
皆さん、今日は集まっていただいてありがとうございます!4月1日に僕たちが創り上げたクレドが全社に共有されました。多くの従業員の皆さんからも、共感する声や感想など多くの声をいただきました。特に、新型コロナウイルス対策のために在宅勤務となった中で、このクレドの言葉がより深く心に響いたという声も多いんです。皆さんには2019年から従業員の代表として白熱した議論に参加いただきましたが、率直にプロジェクトをやってみていかがでしたか?
佐藤
正直、最初はクレドというものがあることを知らなかったのですが、議論を通じて理解が深まっていく中で、神鋼鋼線工業がこれから成長していくためには必要なものだし、それを自ら一員となって創ることができることは誇りに思えるものでしたよね。
益子
私も同感です。最初はピンと来なかったのですが、全員で議論して一つのモノを創り上げていくというのは社会人生活の中でもなかなかない経験でしたし、普段はなかなか話す機会がない他部署・他拠点の皆さんの意見も聞くことができ、とても刺激を受けました。いいものが出来たのではないかなと思います。
安部
私は立候補してこのプロジェクトに参加したんですが、みんなで一つの目標を持ってやっていく、その目標づくりに携わることができるということがとても嬉しかったですね。他の部署の方々と一緒に話し合って考えをまとめていくプロセスを経験できたことで、自分の中で大きく成長できたように感じています。
松江
僕は事務局として「クレドを創りましょう」と発案した側なのですが、2年前からこのプロジェクトを始めて、皆さんにどのように受け止められるのか不安もあったんです。でも、やってみたらPhase1には100名以上の方が参加してくれて。基本的に皆さん自ら手を挙げて参加してくれたというのが、凄く嬉しかったですね。皆さんの議論も白熱していましたし、様々な意見が出て、会社を良くしていきたいという皆さんの熱意を感じました。
深井
僕がいる二色浜事業所は、元々別の会社だったんですが2018年に合併して神鋼鋼線工業の一員になりました。会社が違えば、仕事の進め方や文化・風土も異なります。本当の意味で一体になっていくために、まさに変革の途上にあるのですが、このクレドが私たちが進化していくための指針になると思っているんです。実際に皆さんと議論をしていると、確かに意見は色々なものが出ていましたが、意外にみんな思っていることは共通していることも多いんだな、同じ課題を感じているんだなということが認識できました。だからこそ、全員で前向きに意見をまとめることができたし、全員が納得できるものに出来たのではないかなと思います。

Q2. 議論していく中で、印象に残っている意見や言葉は?

松江
そういえば、二色浜では「自分の子供を入社させたいか?」という話で盛り上がってましたよね。
深井
現場には実際に働いている従業員の子供が入社してくることもありますからね。そういう中で、「地域に貢献できる」とか「自分の子供に誇れる」といった言葉が出てきて、普段はあまり意識していなかったんですけど、私たちの仕事が周りにどういう影響を与えるのかということを改めて意識する機会にはなりました。
佐藤
確かに、自社の話もありますが、お客様だったり拠点のある地域社会だったり、かかわるステークホルダーの方々に対しても発信するという観点から社外を強く意識した言葉が多く出てきたことで、新たな気付きもありましたよね。社内でも立場の違う人たちの意見を聞くことで、自分の視野が狭くなっていたなと感じました。
益子
私が感じたのは、皆さんの仕事に対する「プライド」ですね。私が想像していた以上に、現場の皆さんが「誇り」を大切にされているんだなと感じました。想いを持って働くことの大切さを、一緒に議論した皆さんに教えていただいたように感じています。
松江
そういう意味では、一人ひとりの誇りというものが「意志」という言葉に集約されましたよね。自分の仕事に誇りを持つためには、自分の意見や想いを相手に伝えなければならない。そして、自分の言葉に責任を持ってやり遂げた時、初めて自分を誇ることが出来る。皆さんの議論を聞きながら、ハッとしました。いい言葉だと思うし、大切にしたいなと思いましたね。安部さんはどうでしたか?
安部
私は「団結」という言葉が心に響きましたね。もちろん社内の同僚との団結も大切ですが、お客様や社外のステークホルダーの方々すべてとの団結という意味が込められています。相手を尊重し、感謝する。共に汗をかく。神鋼鋼線工業らしい言葉だと思いますし、私は営業なので社外の方と接する機会も多いですから、意識しないといけないなと思っています。

Q3. クレドが出来たことで、自分自身や周囲に変化はありましたか?

安部
このクレド創造プロジェクトを経て、情報共有・意見共有の大切さに改めて気付いたんですよね。どうしても自部署の製品にこだわってしまいがちだったのですが、他部署にある製品と自部署の製品を組み合わせることで何か新しい価値を生み出せるかもしれない。そんな風に視野が広がって、社内外の様々な情報に関心を持つようになりました。意見交換もより活発になったように思います。そうやって色んな人と会話をすると、同じ想いを持って会社を良くしていこうと頑張っている同志がたくさんいることを肌で感じられるんですよね。仕事をしていると「自分だけがしんどくなってるんじゃないか?」って感じる時もあるじゃないですか?仲間がいるから、頑張れることもある。自分の殻に閉じこもることがないようにしようと思いましたね。
松江
それは、僕も思いました。少なくともプロジェクトに参加してくれた皆さんとは腹を割って話すことができ、声を掛けやすくなりましたよね。発表後の従業員アンケートの結果をみても、多くの方が内容に共感してくれて、前向きに受け止めてくれています。事務局として、こういう取り組みを積極的に前に進めていくことに意味があると再認識することができ、自分自身も勇気をもらいました。
益子
やっぱり、自分たちで創ったものということが大きいですよね。もちろん言葉を決めて掲げましたというだけでは意味がないし、プロジェクトメンバーの一員として、自分たちが率先して実践して周りの人たちにも見せていかないといけないという責任も感じています。忘れることがないように、このクレドカードは机の上の目につく場所に常に置いていますよ。笑
深井
現場を監督する立場としては、相手を尊重して感謝するということを、より意識するようになりました。メンバーに対しても、協力会社の方に対しても、仕事をお願いする時には一方的に指示するのではなく、相手の意見や考え方にも耳を傾けながら一緒に仕事をしていくということです。安全に、質の高いものを作っていく上ではとても大切なことだと思うので、現場でもこのクレドについて話し合う機会を作ったりしながら、浸透させていきたいと思っています。
佐藤
そうですね、私はこの4月からこれまで担当していた部署に加えて、新しくもう1部署のマネジメントを任されたのですが、クレドに書かれた言葉を使って会話することが増えました。特に新しく担当している部署のメンバーと対話を重ねる中で、「自分たちはもっと変わりたい。もっとよい職場にしたい」という想いを聞くことが出来ました。そのような時に私が監督職としてできることは、彼らの「挑戦」を支援することです。自分たちの職場を改善するためには、関わる他の部署の人たちにも協力してもらう必要があります。自分たちの「意志」を伝え、周囲の人たちとの「団結」を共に汗をかく中で深めていくことで、ありたい姿を実現することができる。最近はクレドの文言が口癖のようになってきました。笑
安部
プロジェクトに直接参加してきた人と、それ以外の人の間には、まだ温度差があるのが正直なところではあると思います。クレドが出来たからといって、いきなり職場の雰囲気が変わるわけではないですが、一人一人が意識して行動していく中で、浸透していくように努力していきたいなと思います。
松江
そうですよね。クレドに掲げた言葉は私たちが目指すべきありたい姿ですが、逆に言えばまだまだ出来ていないことでもあると思います。これから経営陣ともこのクレドの浸透・実践について議論を深めながら、神鋼鋼線工業として胸を張ってPRできるように、皆さんと一緒によりよい会社を創っていきたいですね。

Q4. これから入社を希望される皆さんへ

松江
では最後に、これから神鋼鋼線工業に入社を希望される皆さんへのメッセージをいただきたいと思います。益子さん、いかがですか?
益子
特に学生さんから見ると分かりづらい業種だとは思うんです。でも、分からなくて当たり前なので、分からないことを心配しないで欲しいです。私たちも分からない状態で入社して、一つ一つ覚えてきましたから。焦らないでほしいし、私たちもしっかりと教えていくし、ともに歩んでいけたらと思います。臆することなく挑戦してみようという気持ちを持って、まずはスタートしてみる。それだけで十分だと思っています。
安部
確かに製造業で、かつ鉄鋼という近づきにくい業種と感じられるかもしれません。歴史のある古い業界でもありますが、だからこそ、今、新しいアイデアや若い力で変えていけることがたくさんあります。やりがいがあると思いますよ。ぜひ、私たちと一緒に、業界を変えていくことに挑戦していただきたいです。
佐藤
これからの時代、特に現場においてはコミュニケーションがより重要になっていくと思います。新しい製品や改善に挑戦することが求められる中で、クレドにも書かれている通り「相手を尊重し、感謝する」ということ、「共に汗をかき」、仕事を「やり遂げる」ということが大切ですし、それが品質や安全にもつながっていきます。ぜひ熱い思いを持った方と一緒に、気軽にコミュニケーションを取りながら、高い目標に向かって挑戦していきたいですよね。
深井
私としては、この会社に少しでも興味を持ってチャレンジしてみたいと思ってくれる方であれば、どんな方でも歓迎します。これからの時代は多様な人材を受け入れ、活躍してもらえる会社でなければならないと思っていますので。皆さんを育て、一緒に成長していく環境をつくることが、私たちの役割だと思っています。
松江
このクレドに共感し、私たちと一緒に意志を持って挑戦したいという方に期待したいですし、想いを持った人が何でも挑戦できると約束できる会社であり続けたいですよね。この5名と同じように、熱い想いを持った先輩社員が各事業所にたくさんいますから、ぜひ皆さんの想いを私たちと一緒に実現していきましょう。皆さん、今日はありがとうございました!

【座談会実施日:2020年7月9日】

PAGE TOP